2/27/2010

18才



今日は娘の18回目の誕生日。

本当にあっという間の18年で、親として幸せな18年でした。


たまたま、この誕生日に催される演奏会のプログラム・ノートを
パートナーが書いたこともあり、
祖母の病院の後、そのままいずみホールへ。

演目は
シチェドリン/カルメン組曲
シュニトケ/モーツ=アルト・ア・ラ・ハイドン
西村 朗/タパス(熱) ~ファゴット, 打楽器と弦楽のための協奏曲(1990)

いずみホールの主催公演でした。

カルメン組曲もタパスも、パーカッションが多用されていて、
刺激的で、且つ耳に心地よく、全く飽きませんでした。

モーツ=アルト・ア・ラ・ハイドンは、
CDで聴いた時は、あまりよく分かりませんでしたが、
ステージでは演奏家の方々が、コメディのようなドラマを演じつつ
演奏してくださったので、とても可笑しかったです。

プログラム・ノートを参考にしながら、
どれも楽しく聴きました。
(残念ながらパートナーは、仕事で今日は他の演奏会へ・・・。)

娘も「楽しかった!良い演奏会だったね!」と、にっこり。
お友だちから次々と届く祝電メールに、
大忙しで返事を打っていました。

週末で道が混んでいたこともあり、すっかり遅くなった帰り道、
おぼろ月夜の空を見上げ、
「明日は雨かなぁ?」と呟いた娘。
暫くして、窓の外から雨の音が・・・。



祖母は、二日前に抜糸しました。
高齢なので、これからリハビリがどうなるのか、心配でもあります。
でも、あの祖母なら、なんとなくまた歩き出しそう・・・?
毎日の訓練のおかげで、ベッドから車椅子には
自力で移れるようになったんですから!

2/25/2010

ペティート・ブリュ アイボリー





予定では、先月に完成しているはずでしたが・・・
今朝、ペティート・ブリュが出来上がりました。
身長わずか20cmの、小さな(けれど精巧な)人形。

今回は、靴下を編んでいる時にふと思いつき、
クロッシェで小さな花のモチーフを編んでドレスのアクセントに。
優しいさの中に、ちょっと気の強さも感じられるブリュです。



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いつも人形を撮影する時に使っているレース編みのドイリーは、
今入院中の祖母の作です。
たくさん、素敵なドイリーを以前に編んでくれました。
そういえば、祖母・母・私と、我が家は3代続いて、手仕事が好きなのですね。




読了記録
「ロスト トレイン」 中村 弦 (図書館より)

前回のデビュー作「天使の歩廊」がとてもよかったので、
今回も期待大でしたが、これもなかなか・・・!
でも、前作がやっぱり好きかな。


2/24/2010

カンパーニュでキッシュ


パイ生地で作るキッシュは、我が家の定番料理ですが、
最近、このパン・ド・カンパーニュに詰める簡単キッシュを
改良しながら作っています。

前回の掛け軸お披露目会では、くりぬいたパン生地を多めに入れ過ぎ、
イマイチな出来となりましたので、
今回はその点に気を付けて・・・。

卒業アルバム委員である我が娘と、その仲間達に食べてもらおうと
今日、学校に持たせました。
大きさは長さが30cmくらい。食べ応えはあります!



入院中の小食な祖母へのお土産として、
日々いろんなものを持参します。

祖母は高齢ですが、生クリーム系の料理が好物!
先日は私の十八番である蟹のムースを持っていったところ、喜んで完食。
昨日は「とろふわプリン」なるシロモノを買って行きましたが、
また完食してくれました。
今日は、このキッシュのフィリングだけをココットに焼いたものを・・・。

病院の食事は味気なく、あまり食欲が起きない様子、
食事制限が無くて良かった・・・。


今日は、ペティート・ブリュの小さな小さな靴を作ります。


2/23/2010

神さまが準備してくれたこと





 祖母が入院してから、毎日病院と家との往復の日々でしたが、昨日は、所用があり京都へ。

そこで短時間ですが、人生初の楽しい体験をいたしました。 
その体験とは、長年心の中で、消えかかりながらも灯っていた密かなもので、近年親しくさせていただいている素敵なお知り合いの方々のお姿によって、再び明々と煌きはじめた・・・というところでしょうか。

まぁ、しばらくは修行をして、いつかここで綴ることが出来ますように。それまでは内緒です(恥)。

それにしても、幸せな時間だったなぁ・・・・・・人生の新しい扉を、ほんの少しだけ開けてしまったような気分。(まだ、その隙間から、未知の世界を覗き見している段階ですが。)

その幸せ気分のまま、とんぼ帰りで祖母の病院へ直行。 帰宅はすっかり遅くなりました。


 昨日の体験といい、良い友人や先輩から受ける影響は、やはりかけがえの無いもの。
そして、それには運命や宿命さえも感じられる時があります。

最近ですが、私のHPを通じてお知り合いになったある方とのことについて、自身の気持ちの中だけにしまっておくより、読んで下さる方々に伝えたく、少し記させていただきます。

その方のことは、人形の話を通じて何度かメールをやり取りさせていただいた中で、大変責任ある職につかれていること、その中で悩みながらも現在、休職を選択し、お母様の介護をなさっていることを知りました。
ご自身のお身体も、完全に健康な状態にでは無いにもかかわらず、24時間の介護の日々を送っていらっしゃいます。
けれど、文面からのとてもほがらかで、心の豊かなご様子に、お会いしたことはありませんが、憧れの気持ちでおりました。

その方との出会いの後です。祖母が骨折して入院・・・。

認知症もある祖母の入院には、心配ごとも多く、最初はただ、母とあたふたとしていました。
けれどその時、その方の姿勢を思い出すことによって、「そうだ、今は人生の中で、祖母と向き合うための時間なのだ!」と気持ちをすっきりと切り替えることが出来たのです。
それからは、編み物持参で、祖母と会話しながら(会話にならない時もありますが)同じ時間を過ごし、思いがけずのんびり・ゆったりとした気持ちでいます。病院に行くことを煩わしく思うことは一度もありません。

思えば、私の気持ちの準備のための出会いを、神さまがプレゼントして下さったように思います。

良い人から受けるものは、本当にかけがえのないもの。
いつか自分も、何かそういった良い影響を、人に少しでも受けてもらえるような人間になりたいものです。
そして、様々なことに心を開き、感動しながら、日々を送って行きたいと願います。


 画像は、昨年春のリーガロイヤルでの展覧会用に作った、たくさんの楽隊の人形のうちの一体。
当時は指揮者をしていましたが、今はお役目を終え、指揮棒の代わりに愛犬といつも一緒。
・・・あっ!ピアノの上の埃、拭かなければ・・・(恥)。

2/20/2010

製作途中



本当は、今月はこのブリュともう一体作る予定でしたが・・・
多分この子だけ仕上げるのが精一杯となりそう。

珍しく、おかっぱのかつらを作りました。
茶色の目のブリュというのも、私にしては珍しいのですが、
とても幼い雰囲気に。

春に焦がれる想いで作ったので、
衣装も春!

こんなことを書くと怒られるかもしれませんが・・・
私は、材料の裏表にはこだわりません。
レースなどは、裏の方が凹凸があって好きな場合も多く、
そういう時は迷わず裏を見せて使います。
それも序の口!?
人形を作る過程では、そんな自分ならこうする!を繰り返し、
一体の人形を作り上げて行きます。

大切なのは、最後にどんなふうに仕上がるか。
私にとっての魅力的な角度を探しながら、
最後に人形が満足の表情を浮かべていてくれたら
合格印をもらえたと思っています。



昨日の祖母は、随分としっかりしていて、
人へ気遣う様子などが、まるで以前の祖母そのままで、
それがこんなにも嬉しいと感じることは、
毎日祖母に接するこの機会のお陰だなぁ・・・としみじみ思いました。

少しづつ、リハビリが始まっています。
車椅子で、院内を散歩に連れ出すのが、ささやかな楽しみの毎日。

では、今日も行って参ります!

2/18/2010

掛け軸のお披露目の会



祖母の介護で忙しい日々の中、
皆さんから「日延べされては・・・」と心配していただいた
掛け軸のお披露目の会をなんとか無事に終えることが出来ました。

祖母の介護を今日、代わってくれた、兄に大感謝です。




このお雛さまの掛け軸は、
W氏のお師匠さまである、布士富美子さんの作です。
もう、80年前のものだそう。
大切なご遺品の品を、お譲り下さいました。

吊り下げてみると、本当に素晴らしいのです・・・。
床の間が、品の良いお雛祭りの光景に様変わり!
私の人形たちも、立派なお軸を見上げてはしゃいでおります。



このお披露目には、お茶の先生であるIさん、ユリユリさんご夫妻、
京都のお酒案内人のAさんとHさんカップルがご参加下さいました。

まずは、和室でお茶会。

みなさん、マイお茶碗をご持参。たくさん持ち寄っていただき、
いろんなお茶碗を拝見出来ました。
堅苦しくなくて、本当に楽しかったです。

ズラリ!


皆さんでIさんの立てていただいたお茶をいただいた後、
Iさんのお茶を立てるのに指名されたのはなんと、我が娘!
母親以上に常識知らずの娘に、Iさんからの厳しいお稽古が・・・!





娘は、3人分のお茶を立てさせていただきました。
私もいただきましたが、これで娘の立ててくれるお茶をのむのは
人生最初で最後かも・・・と、ジーン・・・。


W氏が、お軸の説明をして下さいました。
次から次へ、著名な方のお名前が出て、
とにかく、良いものをいただいてしまったことを実感。
嫁入り前(?)のものが犇く我が家に、
心から大切にしたいと思える素敵なお軸、
本当にありがとうございました。
代々に伝えます!


そして、その後はお酒の会。
皆さま、お好きな酒器を選んでくださ~い。


急場しのぎの手抜き料理。
時間の無い中、なんとか作りました・・・(汗)。



そして、AさんとHさんからのお土産、生牡蠣なんと、50個!!

ドーン!


見て下さい、この大きさ!
まずは生で・・・みずみずしい・・・。


そして、お次は蒸し牡蠣。
意外にも、おすすめ通り、蒸した方が更に美味しかった!

牡蠣の洗いから調理まで、お二人にお任せして、
私達家族もほっと一息、牡蠣を堪能させていただきました。
お酒の係りもして下さり、本当に若いのに感心なお二人です。


ユリユリさんがお持ち下さった、春らしいお菓子です。
お茶のテーブルが一気に明るくなりました。


そして、実は今日は、Iさんのお誕生日!
サプライズで、ずっと前からケーキを頼んでいました。


涙ぐんで下さったIさん。
皆で、心ばかりのプレゼントも準備していました。

今回、祖母のことで忙しく、何度も延期していただこうかと思いましたが、
どうしても大切なIさんのお誕生日を皆さんでお祝いしたくて、
決行したのです。
喜んで下さって、本当に良かった・・・。


何より、会話も素晴らしいご馳走でした!
私達も、疲れが吹き飛び、思いがけないストレス解消に。
祖母にもお気遣いいただき、ありがとうございました。

それにしても、お茶会がとても楽しいひとときだったので、
お雛さまの季節の恒例となればいいなぁ。
その時はIさま始め皆さま、またよろしくお願いいたします♪

2/16/2010

ラピスラズリの色




朝の8時、皮膚科の前で並ぶ2月
・・・と、やや俳句調ですが、
皮膚科とは切っても切れない縁の私は、
早起きして、編み物と本を鞄に詰め込み、文字通り今年初めての病院へ。

こちらにお世話になるようになってから、
持病のアトピーがとても楽になりました。
町中で、アトピーを患っていそうな人を見かけると、
ついついこの病院を教えてあげたくなります。
そんな良いお医者さまがいらっしゃるので、患者さんは多く、
いつも2、3時間待ちは当たり前。

けれど、私は逆に
「皮膚科に行く日は、編み物・読書を楽しむ日」としているので、
待合では結構楽しく過ごしています。

今編んでいるのは、巷のニッターの間では話題の
野呂英作のソックヤーンで編むスカート。

延々とメリヤス編み砂漠を突き進むこのパターン、退屈するかと思いきや、
そこはカラフルな野呂糸のおかげで、ずんずん進んでいます。
台形の細長い編地を5枚繋いで出来上がり。

変化に富んだ様々な色の中には苦手なブルー系も入っていますが、
綺麗なラピスラズリ(瑠璃色)のグラデーションに
ハッとするような新鮮な気分を味わっています。

そういえば、
本日のもう一つのお供は、山尾悠子の「ラピスラズリ」という本。

昔からずっと、気になる本を刊行し続けてくれる国書刊行会のHPで見つけ、
ラッキーにも近隣の図書館に入っていたので、
昨夜から頁をめくりはじめました。

最初の一行を読んだ瞬間から、
これからどの程度の付き合いになるか分かります。
この本は、一語一句を丁寧に、
そして一人の時間にゆっくりと読みたい類のもの。

その名の通り、宝石のラピスラズリを見つけてしまったような気分です。


画像は、「ちょっと派手かも・・・」とつぶやくと、
娘からは「ママには全く違和感無いよ。」と言われた
編みかけの手編みスカートと、
その名の通り、瑠璃色が美しい
山尾悠子著 「ラピスラズリ」。





2/14/2010

気が付けば・・・


 今日はセント・ヴァレンタインデーなのですね。 もう、全く忘れていました。

例年なら、娘が「みんなにあげるから、作りたい!」と言うので忘れることは無いのですが、学校もほぼ無く、祖母の入院でてんてこまいだったこともあり、覚えていても、作る暇は無かったかなぁ・・・。
後日、少し落ち着いたら遅めのヴァレンタインチョコを作りますので、毎年貰っていた方は、しばしお待ち下さいませ。

 祖母の手術は、お陰さまで無事終わりました。
出血も少なく、術後の食欲も落ちることなく、心配は今の所無さそうです。
実は、手術前夜、こんな時に限って私が風邪をひき・・・強烈な胃痛と発熱で、手術の当日は病院に行けませんでした。
急遽代わりに兄に頼めましたが、まだ一日も休んでいない母のこともあり、普段なら本を読んだりしてしまう風邪ひきの寝床も、ひたすら寝て(実際、しんどくて寝るしかなかった)次の日からはマスクをして、また祖母に会いに行けるようになりました。
多分、毎日の病院通いで貰ってきたウィルスだったのでしょうが、とにかく胃痛がひどくてものが食べられませんでした。(この季節、まだまだ油断大敵です、お気をつけ下さい!)


 何か言いたいのだけど、言葉の方が追いつかないようになった祖母は、時々トンチンカンなことを言って、私達を笑わせます。今までしなかったような我儘な表情を浮かべることもあります。
けれど、痛い時にイタイ!と言い、思ったことをすぐに口に出し、やりたくないことには頑なになる・・・
そういったことが、許される頃になったのです。それが、年老いたベッドの上というのが、可哀そうに思えますが。
「子供叱るな、来た道じゃ。 年寄り笑うな、行く道じゃ。」

来週からリハビリに入るということで、93歳の祖母がどれだけ脚力を回復することが出来るか分かりませんが、引き続き、笑いを交えつつ、一緒に頑張って行きたいと思います。

 画像は、日々留守を守る娘と、抱っこされるセラフィン。



読了記録
「魯山人の美食」 山田和

「まあ、騙されたと思って・・・」と、
パートナーにほぼ無理やり置いていかれたこの本。
魯山人といい、ベタなタイトルといい、絶対読まないタイプの新書でしたが、
これが意外とオモシロかった。
けれど、一般人にはなかなか真似出来ない食生活かな。
歳を重ね、心に余裕が持てるようになれば、
少しは実践出来るかもしれませんが。
そういった楽しみを、先にのこせる本。



2/11/2010

嬉しい時のクマ


祖母の病院通いの日々が続く中、
今日は母が私に、一日お休みをくれました。

折角の休日、朝から掃除をし、手紙を書き、セラフィンの散歩をし、
その途中で図書館に寄り、予約の本を受け取り、
人形の衣装を作っている休憩時間の今、
パソコンの前に座っています。
(今日の私は優秀だ!)

先日、パートナーの金沢のお母さんが、
娘にシュタイフのクマさんを贈ってくれました。
真っ白に大きなピンクのリボン、
女の子の夢が詰まった、ロマンチックなテディ・ベアです。

添えられた手紙の言葉が、素敵でした。

「 私はこれまで、クマをこよなく愛し、沢山持っていました。

でも年を考えて、一番好きなクラッシック型一つだけ残すことに。

それは、私の折々の笑いや涙をも、
全て受け止めてくれたものだからです。

白いクマは、嬉しい時のクマですから、とてもやさしいですよ。

沢山の人にクマを差し上げたので、もう忘れたのもいます。
どうぞ、受け取って下さい。 」


折角の幸せのクマさん、名前を付けなければ・・・
娘は、いろいろ考えたあげく、「フランソワーズ」と命名。
ピッタリ合う、素敵な名前だと思いませんか?
(「ドイツのクマに、フランスの名前かぁ」と、野暮なことを言うパートナーでしたが!)

我が家には、もう一体、シュタイフのクマがおります。
茶色でくるみ割り人形を抱えたこのクマは、
私の父が、娘に贈ったドイツのお土産。
ずっと淋しそうにしていたこのクマが、フランソワーズが来てから
とても嬉しそう。
得意げに、我が家の説明をしてくれています。
この茶色のクマさんにも、素敵な名前を付けなければ!


友人が手描きしてくれたティーセットで、
お茶を楽しんでいます。



祖母は、もとの通り、穏やかに病院で過ごしています。
食欲もあり、健康面では心配は無さそう。
面白いことを言って、笑わせてくれることもあり、退屈しません。
明日、手術です。

この祖母の緊急入院のため、
いろいろなお約束をキャンセルさせていただきました。
皆さん、快くご了解下さり、また、お見舞いのお言葉もたくさんいただき、
本当にありがとうございました。

2/06/2010

慌しい中・・・



このところ、とにかく忙しい毎日です。

出かける用事が何かと多く、そうなると必然的に
家に居る時にしなければいけない作業は増え、
人形を窯に入れつつ、衣装やかつらを作り、
おまけに
教習所に通い始めた娘の送り迎えも合間にちょこちょこ・・・

そんな中、画家のMさんが短時間ですが
我が家にいらして下さいました。

来月予定されているチュニジア行きのお話や、
お互いの近況、音楽の話など、
楽しくおしゃべり。

そして、以前に我が家からお貸しした本の代わりに・・・と
差し出された一冊の本。

「お好きかなぁと思い・・・」

いや、もちろん好きなんですが・・・
好きだけに実はもう持っている本でした・・・!
その本は、
「森茉莉かぶれ」 早川茉莉

なんと、Mさんは著者の早川茉莉さんとお知り合いだそう。
ホント、世の中狭いものです。
早川さんがこの本を執筆された、京都の銀月アパートメントは
私にとっては外から覗くだけの憧れの場所ですが、
Mさんはよく訪れたそうで、
その素敵な内装のお話に、胸が高鳴る想いでした。

すぐ近くには、これまたお気に入りの洋館・駒井邸があり、
疎水沿いのこの辺りは、京都でもっとも心惹かれる場所かもしれません。
あぁ、また訪れたい気持ちがムクムクと・・・。


「それじゃあ、代わりにこれを。」
と、貸していただいた本。

「光を旅する言葉」 中原秀雪

表紙の絵は、Mさんによるもの。
美しい響きのタイトル・・・就寝前に楽しませていただきます。


Mさんのデッサン画のA.Tに寄り添っているのは、
先月、9割5分完成した私のA.T。
最初のイメージは、対話する度にどんどん変化し、
思いがけず、お茶目な女の子となりました。


けれど、デッサン画のA.Tのように、
ショートヘアであっさりとした子も可愛いなぁ・・・。

と、ここまで記していた時、祖母の施設から電話が。
なんと、大腿骨を骨折して、緊急入院してしまいました。
春で94歳の祖母、もう片方の大腿骨も、5年前に骨折しているのに・・・。
これから、更に忙しくなりそうです。
どうぞ、祖母の怪我が早く治りますように・・・。



2/05/2010

ハプスブルク展


京都国立博物館で催されている「ハプスブルク展」に出かけて来ました。

京都市美術館や近代美術館はよく出かけますが、
実は国立博物館は初めて。
明治28年竣工、片山東熊の、煉瓦造りの素晴らしい建築物です。
一眼レフを持って来なかったことが悔やまれる・・・。




冬らしい冷たい空気の中、
広い敷地をバロック様式の建物を仰ぎ見ながら楽しみました。


展覧会自体は、絵画は
ベラスケスの「皇太子 フェリペ・プロスペロ」が見られれば満足だったので、
まあ、良しとしましょう。
素晴らしかったです・・・。

「皇太子 フェリペ・プロスペロ」

エプロンに下げられた可愛らしい鈴は、
王子が宮廷のどこにいるか、知らせるためや、
魔よけの意味があったそうです。

病弱だった王子は、2年後に癲癇の発作で亡くなりました。
儚いけれど、ただただ美しい肖像画でした。
隣には、マルガリータ王女の肖像画が配されています。

ベラスケス以外は、心を動かされる絵画はありませんでした。

・・・が!

流石に工芸品はどれも、マイスターの手による繊細な細工。
溜め息が出ました。


前日に、娘を誘ったところ、
「私は現地で本物を見たから。」と、すげなくフラれてしまいました(フン!)
けれど、夕方疲れて帰宅するといつも、
洗濯物が畳んであったり、お風呂を沸かしてあったり・・・
何も言わずに、出来る仕事を全てしていてくれます。
そして、毎晩私の布団の中に、湯たんぽも忍ばせてくれる娘。

「どっちが親やねん!」
と、突っ込みが入りそうですが(恥)。
(一応、私が親です。)

2/03/2010

シモン・ハルビック



Doll Shop 更新いたしました。
以前に製作した、シモン・ハルビックの少女です。

この子は、展覧会の度、いくつものご縁があったのですが、
なかなか手放すことが出来なかった人形です。
大変幼く、可愛らしい表情をしています。


ご質問等有りましたら、
メールにてどうぞ。

2/01/2010

ライ麦畑のサリンジャー


 記憶の中で、初めて本に感動を覚えたのは、小学生の頃に図書室で読んだ「ああ無情」でした。

その後に訪れた思春期に、バイブルのように何度も読み返した本は、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」です。

その、J.D.サリンジャーが亡くなってしまいました。

同じ時間を生きているというのに、一人だけ、時が止まってしまったような・・・そんな作家だったように思います。

「どこがいいの?」と聞かれても、いつもなかなか上手く答えられないのですが、子供から大人へと成長する過程に抱く、言葉に出来ない切なさが散りばめられたような文学・・・とでもいいましょうか・・・。

「ライ麦・・・」は多くの人がそうなように、私にとって、とても特別な一冊です。

サリンジャーは隠遁生活にあったのですが、その死によって、彼の未発表作品が世に出るという話もあります。けれどライ麦畑に共感したものとしては、そのまま静かに作品と共に眠らせてあげたい気がするのですが・・・。


サリンジャーは寡作だったので、学生時代夢中だった私は、その作品を全て手に入れようと決意していたものでした。
けれど、それは叶わず・・・「倒錯の森」という作品がありますが、当時、書店で手に取り、結局悩んだ末に棚に戻すということを繰り返していました。それは一重に、翻訳者が野崎孝氏でなかった為です。
その時の私は若かったし、翻訳の重要さなんて、深く考えたこともありません。けれど野崎氏は、サリンジャーは、この人以外の訳では読みたくない!と頑なに思わせた、初めての翻訳家でした。

海外文学を読んでいると、同じ作家の作品でも、とても面白いものと、全くそう思えないものがあります。
その話をパートナーにこぼすと、決まっていつも「それは、訳が悪いからだろう。」との返答。

確かに、そうなのです。

翻訳されて50年以上経っても、未だに色褪せない村岡花子氏訳のモンゴメリ。
カズオ・イシグロ作品を、まるで日本語で書かれたと錯覚するほどの自然な文体で表現する土屋政雄氏。
優れた翻訳家によって、原著は輝きを増しもすれば、鼻も引っ掛けられないものにも成り下がってしまう・・・。
そう、翻訳は大変なのです!   ・・・と、日々、パートナーの翻訳と格闘している姿を見ていて、サリンジャーからついつい、話が逸れてしまいました。(パートナーの、ショパン本の翻訳にまつわる心情は、こちらでどうぞ!)

そういえば、いつぞやのクリスマスの本の交換で、私はなんと、パートナーの選んだ村上春樹訳の「ライ麦畑・・・」が当たったのでした。その夜、ワクワクしながら読み始め・・・しばらくしてパタンと閉じて、そのまま数年。
村上春樹訳は、私の感性の扉をノックしなかったようです、残念。(そして、この本を贈った当人は、実はサリンジャーを読んでいないのです!)