6/15/2011

白いシュミット


数年ぶりにシュミットの顔を焼きました。
ただ今、衣装作りをしております。


シュミットという人形は、可愛く作るのがとても難しい・・・。
多分、かつらをかぶせる前の表情が、大人びているせいでしょう。
ベベ(子供の人形)というよりも、レディ・ドールの顔に近いように思います。
それを、やはり子供らしく作りたいというのですから、
眼を選ぶ段階から悩み通しなのでした・・・。
そしてシュミットの眼は、
小さくて 目じりも目頭も、きゅっとつまんだ様な
特徴のあるアウトライン。

でも、この眼がシュミットらしさを表しているのです。

一番よくこの子に映ったのは、私のあまり使わない、深いブルーの瞳。


髪型を決めた時、本来ならば民族的な衣装がしっくりくると思いましたが、
だからこそ、そうしたくない気持ちが沸々と・・・
何故かこういう時に顔を出す反骨精神!?

小さいからこそ、丁寧にまめな作業がこの子に似合う気がして
レースを細かく縫い合わせることにしました。


まだ、襟ぐりも袖ぐりも縫い仕上げていませんが、
この子の輪郭が見えて来ました。
こうなると、ただ嬉しい。

毎日は、眼の回るような忙しさだけれども、
もの作りをしていると、
あちこちに、こんな「ただ嬉しい」という感情が
散りばめられています。


味のある、良い人形に仕上がりそうな気がします。