9/14/2012

おすすめの本?



今日は半年ぶりの美容院。
病院にも美容院にも、必ず本を持って行きます。

美容院には、娘と同じ年(20歳)の若い美容師さんがいて、
「その太い本、なんですか?」と聞かれたことから
本の話題となりました。

彼は、テレビの無い生活をしているらしく、
平清盛から興味を持って、最近平家物語を読んだのだそう。
その後、源氏物語を読み、次は大鏡・・・と
若いのに珍しく、古典文学に取り組んでいる!
その彼が、「何かおすすめの本はないですか?」ということ。

・・・すごく、難しい質問。
私はたいした読書家でもないくせに、本には妙なこだわりを持っていて、
しかも、趣味もかなり偏りがあり、
一体どんな本を挙げてよいものやら、
即答出来ない!


 結局思いついたのは、伊坂幸太郎。
若い人には、良いのではないかと・・・そして、太宰治と・・・。

私が彼くらいの頃は、もっとひねくれた?本を読んでいたので
とてもそういうのは挙げられなかったのでした。

でも、人に薦める本なんて、難しい!
その人をよく知らないと、なかなか薦められないものなのです。
その点パートナーは、私のおススメを、どれも面白く読んでくれた人 。
(ただひとつ、森茉莉の「甘い蜜の部屋」以外は・・・)



そして、私が今日美容院で読んでいたのは
「ニジンスキー 神の道化」 図書館の本です。

ジョルジュ・バルビエの描くニジンスキーがきっかけで
ずっと詳しい評伝を読んでみたいと思っていて
機会が巡ってきました。

 


 バルビエの描く「薔薇の精」を踊るニジンスキー




実際に踊っているフィルムが一切残っていないのに、
写真を見ただけで、 ニジンスキーがどれほどの踊り手だったか
痛いほど感じることが出来る・・・。

こういうのが、芸術なのだと思います。


また、ニジンスキーが実際に人前で踊っていた期間は
驚くほど短く、
その後の人生は、精神を病むという悲劇的なもので
それがまた、伝説に拍車をかけます。



私はニジンスキーの振付けた「牧神の午後」がとても好きなのですが、
当時どんなに、センセーショナルに妖艶に踊ったのだろう・・・と
夢想します。

 ドビュッシーの音楽も、素晴らしいですし、
それを生で見た人は、一生忘れられなかったでしょうね。
羨ましい限りです。

 この本を読み終わったら、「ニジンスキーの手記」の予約を入れることにしよう。