10/14/2012

フレンチ・カンカン



 昨夜、ふとつけたBS放送で、
パリのバスチーユあたりをやっていたので見ていたら、
偶然にも人形の工房が出てきて 「おっ!」




幼い頃に両親に買ってもらったという、
最早アンティークと呼べるようなビスクドールを修理に出すために
老婦人がお店を訪れている映像が流れていました。

「ずっと一緒だったから・・・この青い美しい目を、いつも見ていたのよ。
もう、服もボロボロで、無くなってしまったのだけれど・・・」
と話しながら、愛おしげに人形を見つめる老婦人。

「この人形は、彼女とご両親との思い出をつなぐ大切な存在なの。」
工房の店主の言葉です。

私自身は、子供の頃の大切な人形は
最早何も残っていないことに、少し残念な気持ちになりました。
まあでも、今そのぶんを取り返しているか・・・
(まさか、自分がこんなことをしているだろうとは
子供の頃は、想像だにしませんでしたが。 )

私の作った人形が、私がいなくなったずっと先にも
大切に修理に出していただいたり、手元においてもらえていたら
こんな有り難いことはないなぁ、と思います。








今、チョコレート色の肌の子を作っています。
明日、最後の顔描きをして窯焼きしたら、ちょっとひと安心。
衣装作りは気が楽なのですが、粘土から人形が出来上がるまでは
ずっと肩に力が入っていて、緊張しています。
特に、黒い肌の子は難しくて・・・。
でも、独特の魅力があって、大好きなのですが。

今日、登場してくれたお嬢さんは、なんとなくフレンチ・カンカン!
バスチーユの人形工房のあとは、古めかしいダンスホールが映っていましたよ。