12/15/2014

やんごとなき読者




9月に焼いていた35㎝のゴーティエ。

同じサイズのジュモーのドレスを着せてみるとピッタリ!
ウィッグも同じものを被せてみました。

別人のよう。
ぐっと幼くなりました。







ゴーティエはくせのある人形ですが、
その「くせ」が、好きな人にはたまらないのです。

だからこそ、落っこちそうな頬っぺたを強調した方が可愛い。


「どうしたの?」と、
思わず話しかけてしまいそうな、いたいけな表情。







あまりに似合っているので、ジュモーにはまた別にドレスを縫い、
このドレスはゴーティエに着せようかな。


ギャラリーの画像を、近いうちに変更することになりそうです。











今日、母の病院の待合で読み終えたのが、
「やんごとなき読者」 アラン・ベネット 。


タイトルにもある「やんごとなき読者」とは、英国女王のこと。

女王陛下が、とあるきっかけから読書に夢中になり、
公務もそこそこに熱中するさまを 、ユーモアを交えて描いた作品。

そのうち、読むことから書くことへ・・・
欲求が変化して行く心の機微を表現した部分が心に残りました。









いくつか台詞をご紹介。

「そうですとも」
彼はきっぱりといった。
「陛下はお書きになるべきです。 ひとつコツをお教えしましょうか?
最初から書かないこと。私はそれで失敗しました。
真ん中から書くことです。年代順に書こうとするとちっとも進まないんです。」




女王はふたたび明かりをつけ、ノートを取って書きとめた。

「自分の人生を本にするのではない。
本を書くなかで人生を見つけるのだ。」





「内務大臣、それは違います。
ご存じのように、本というものが行動のきっかけになることはめったにありません。
たいていは、ひょっとすると自分でも気づかないうちにしていた決意に
裏づけを与えるだけなのです。
本に向かうのは自分の確信を裏づけるためです。
本はいわばけりをつけてくれるのです。」




本を書くのに苦労している
身近な人を思いながら読み終えました。