10/27/2012

林檎のパイと三大奇書


箱で買っている紅玉林檎が、気が付けばセラフィンに全部食べられそうな勢い!
残り少ないのをかき集め、アップルパイを焼きました。


 本当は、今週早くに焼く予定だったのだけれど、
私の風邪やらなんやらで、やっと今日に。
先に林檎を甘煮にして、レーズンが無かったので干しいちじくを使い
冷めたところをパイ生地に詰めて、オーブンへ。



いつもなら、ここに残りの生地で林檎や葉っぱの模様を作るのですが
今日はその気力が出ず。
出来上がりは、全然アップルパイに見えませんが、
味は少し酸っぱくて、美味しかったです。


今年亡くなった赤江瀑。
中井英夫の、かの「虚無への供物」の登場人物・氷沼紅司の
モデルとなった作家ですが、やっとその作品を読んでみました。


 

いくつかの小説が入っていますが、ほとんどが京都を舞台にしています。
デビュー作の「ニジンスキーの手」から始まり、数編を読んでみて
どれもバレエや歌舞伎、能など、伝統芸能が背景としてあり
それに絡まる京都弁の台詞が
物語をリアルに生々しくしています。
特殊な芸の世界を覗き見るには、面白い。

まあでも、私はそれより
また「虚無への供物」を読み返したい気持ちの方が強いですが。
 異端文学の三大奇書というのがあり、
夢野久作の「ドグラマグラ」と中井英夫の「虚無への供物」
小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」がそうなのですが、
黒死館だけが、学生の頃から持っているのに、途中で挫折しています。
どうして、これだけこんなに読みにくいのだろう!
ちなみに、四大奇書というのもあり、
これに竹本健治の「匣の中の失楽」を加えたものを指すのですが、
この本は、なんだか虚無への供物を彷彿とさせる くだりが多くて
読んでいて、モヤモヤしてしまいます。

 四大奇書に加えるには、ちょっとなあ、思うのですが・・・