大雨の懸念された台風は、次第に東にそれ、
爽やかと言うには強いけれど、心地よい風の吹く一日でした。
一夜明けて、浮かんでくる様々な想いを
取り出しては、ひとつひとつまた胸の奥にしまい・・・
昨日は「待つ」ということの辛さを、
生涯のうちで一番身に染みて感じた日でもありました。
そして私はよく、意図的ではないにしろ、結果的に
父に「待つ」という行為を強いたなぁ、と
若かりし頃の遠い記憶の糸をたぐりよせています。
元来、心配性で短気であったため、
何かにつけ連絡が無いと言っては怒り、
帰りが遅いと、家の前でパジャマで待っていることもありました。
学生の頃は、バイト先によく電話がかかってきて
終わる時間を合わせ、一緒に帰ったものです。
親は子に大きな愛情を注ぐものですが、
その度合いが通常レベルよりもかなり深いのでは、と
父を冷静に見ていても、つくづく思います。
いや、それだけ私が頼りないということなのでしょうが…。
けれど、そういったものを、
あのような身体の状態で見せられたら
もう、どうしていいか分からないくらい、自分の不甲斐なさを情けなく思う。
私にも、親を想う子の心はあるのです。
だから、「待つ」ということしか出来ないことが
とても長くてしんどい1日だったのです。
遅い時間に届いた電話は
「上手くいった」との明るい声。
それを聞くまでに、走馬灯のように
心のフィルムから父といたシーンを
人生から切り取って振り返っていたのですが
このフィルムにはまだまだ続きがありそうで
これ以上のことは無い、と思った瞬間。
なんてありがたいことだろう!!!